令和4年2月
私が仕事のやりがいを感じる瞬間は理念に基づいた“その人らしく生活することが出来るように安心・信頼される”リハビリテーションを提供できたと実感した瞬間です。今年に入り3年以上担当していたご利用者がお亡くなりになりました。脳梗塞後遺症による右片麻痺と慢性腎不全により寝たきり状態になった方で食事動作以外は介助が必要な方でした。当初から小康状態のため積極的なリハビリは出来ませんでしたが、身体機能を維持できるよう関節可動域訓練を中心に自動介助運動や起居動作からの端坐位保持訓練を行い在宅で過ごされておりました。
何度か体調を崩され入院されましたが、『リハビリがしたいから家に帰る』と言ってすぐに自宅に帰ってきておりました。とてもリハビリを楽しみにしているようで1度もキャンセルはありませんでした。
そんな中、急な訃報を耳にし、非常に衝撃を受けました。亡くなる3日前までリハビリで介入をさせていただいていたのでショックが大きいお別れになりました。担当者としてつらい経験ではありますが健育会の訪問事業だからこそ亡くなる寸前まで携われたご利用者でした。理念に基づいたリハビリテーションを継続し最期までその人らしくご自宅で生活が出来た症例だと思います。今後もご利用者の生活に少しでもお役に立てるよう全力で関わっていきます。