「「やりたい」「できるようになりたい」の声に応える

Vol. 060令和2年1月

■職種:
作業療法士
■勤続年数:
5年

現在、進行性の難病であるALSの利用者さんに介入しています。進行性であるため、病状の進行に伴い、この前までできていた動作が出来なくなってしまうといった場面が訪れることがあります。

介入当初、食事の際に右手で自助具箸を持ち、左手は右手に添えて食事をしていました。その時、ぼそっと「片手で食事ができるようになれたらな・・・」とおっしゃったことが胸にひっかかり、その後食事に使う装置を市町村に申請してみましたが、手元に届くまでに数か月掛かるとのこと。そこで私は装置を手作りしようと試みました。様々な材料の選択から始まり、試行錯誤しながら装置は完成しました。

訪問時に持っていき、装置を微調整して、ついに一人で食事をとることができるようになった瞬間、この利用者さんは大きく目を見開き、初めて見る表情でお食事を召し上がられました。

この自助具作成時、大崎ひまわりの仲間たちは私の話を聞き、アドバイスをくれ、時には手伝ってくれました。そして利用者さん宅での出来事を話すと、まるで自分のことのように喜んでくれて、私の仕事のやりがいは利用者さんと、そして仲間の想いによって作られていると感じました。

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