平成27年6月
看護小規模多機能型居宅介護事業所という初めて聞く施設で『第2の我が家』、『看護・介護・リハビリスタッフのチームアプローチ』のコンセプトに共鳴してナースインホームひまわりの一員となりました。前職も小規模多機能施設におりましたので、看護小規模多機能はただ看護師が多く配置されている施設程度に考えておりましたが、働くスタッフは健育会が最も重要と考える『ご利用者の尊厳は平等』という理念を絵空事ではなく、具現化するための様々な挑戦を行なう場だということがわかりました。
前の職場では、お看取りや中重度のご利用者への対応は施設看護師1名しかいないことから受けることが出来ず、平均介護度も2〜2.5前後でした。お看取りや終末期の方は病院か自宅、施設に移ってもらうしかありませんでした。看護・介護スタッフの連携についても個別に対応しチームアプローチには程遠い状況でした。ナースインでは難病の方や介護度の重い方でも訪問看護師と介護スタッフ、リハスタッフがご利用者とご家族のために一体となり強みを発揮しながら自身の役割を果たし、自分の歴史を積み重ねてきた自宅でその人らしい生活を送れるように職種の垣根を越えて頑張っている、わからない事がある時はすぐに聞けたり、学ぶ事ができてチームでご利用者のために寄り添うケアをするというのはまさに私が求めていた理想の職場でした。
先日、ALSが進行したご利用者の方から、『自分は発病以来徳洲会病院と自宅の往復ばかりだった。でもナースインが出来て自分の居場所が出来た。ここへ来ればみんなが暖かく迎えてくれる。自分の家にいるより楽しい。体が動かなくなった自分にも普通に対応してくれる。いつか立てるかもしれないと今は思う。』といってくれました。
この体験を通じて、理念というものも今までは額縁に入っていて飾ってあるものというイメージがあり、その人らしいというフレーズも何回も聞いてきましたが、ナースインでは看護、介護、リハ全てのスタッフが、『その人らしいとは、その人の家に最後まで安心して暮らせること』を根幹として行動しており、理念と夢を実現するためにがんばっている姿を見て健育会に入職して本当に良かったと思いますし、自分もご利用者の輝く笑顔をひとつでも増やすためにがんばっていきたいと思います。