「神経難病患者への入浴介助を通して」

Vol. 113令和6年10月

■職種:
看護師
■勤続年数:
0年9ヵ月

私が訪問看護師を初めて3か月のとき、Tさんの訪問が始まりました。Tさんは現病により自力で入浴が困難な状態でした。介入直後は手探りの状態で、看護師主体の入浴介助方法を実施していました。介助方法に対して「大丈夫です」と遠慮がちな返答が多かったTさんですが、リハビリが開始され、自身の残存機能を確認し、こんな方法で介助は可能かと思いを表出するようになってきました。私は入浴前には本人、ご家族と話をする時間をしっかりと設け、お互いの考えや思いを伝えあう場を作りました。訪問後は看護師間で介助方法や必要な福祉用具の検討を行い、相談員、セラピストとも情報を共有し、多職種で連携し、ケア内容見直しを繰り返しました。約2か月がたった頃、Tさんから「安心して入浴ができる」とお話がありました。利用者としっかり向き合う時間があり、その人に合わせたケアが実践できたとき、訪問看護師としてのやりがいを強く感じました。

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