「利用者様にとっての訪問看護の時間」

Vol. 107令和6年4月

■職種:
正看護師
■勤続年数:
5年0ヶ月

アルツハイマー型認知症や糖尿病等で令和4年7月から介入開始。リハビリ週1回、看護は月1回、主に状態観察目的で介入していました。娘さんとお孫さんの3人暮らしで、時々遠方在住の次女さんのサポートもあり、家族関係は良好。しかし、認知症症状進行により、介護は大変になっていきました。それでもご家族は自宅介護を希望され、お世話されていました。

私が介入時意識していたのは、ご本人、娘さんのどんな反応も一旦受け止めて寄り添う事。そうすると、お互いの緊張感が緩み、ご本人のイライラや拒否は薄れケアの受け入れができ、娘さんはどっと疲れた表情から、笑いを混じえて日々の大変さを言えるようになっていたと思います。介入時、娘さんから「いつもはこうじゃないのに、今日は随分笑うね。」と。日々の大変な介護の中で、この一瞬・一時が大切なのだと思います。このご利用者はサービス調整が必要となり、訪問看護は一旦終了の形となりました。最後の訪問日、玄関を出る時に、ご本人は「私の健康頼むからねー。」と笑顔で手を振ってくれました。私が何のために来てくれた人なのか感じてくれたのだなと嬉しくなりました。娘さんからは「自分たちの気付けないところでアドバイスをもらえていたし、とっても救われていました。また何かあったらすぐお願いしますから。」とお言葉を頂き、これまでの関わりがが支えになっていた事、これからのつながりも感じ、自分自身の糧となりました。

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